退去時のハウスクリーニング相場は?費用負担のルールと安く抑えるコツをプロが徹底解説
「新居への引っ越しが決まってワクワクしているけれど、今の家の退去費用がいくらかかるか不安…」
「契約書に『退去時はハウスクリーニング代を負担する』と書いてあるけれど、相場はどれくらい?」
「高額な請求を避けるために、自分で掃除をしておいた方がいいの?」
引っ越しシーズンになると、このようなご相談がK’sServiceにも数多く寄せられます。賃貸物件の退去において、最もトラブルになりやすいのが「原状回復費用」と「ハウスクリーニング代」です。適正な価格を知らないまま管理会社やオーナーの言い値で支払ってしまい、本来戻ってくるはずの敷金がほとんど返ってこなかった、あるいは追加で高額請求されたというケースは後を絶ちません。
しかし、ご安心ください。退去費用には明確な「相場」と、国土交通省が定めた「ルール(ガイドライン)」が存在します。これらを知っているかどうかで、最終的な支払額に数万円〜十数万円の差が出ることも珍しくありません。
この記事では、年間多数の原状回復クリーニングを手掛けるプロフェッショナルであるK’sServiceが、「最新のハウスクリーニング費用相場」から「敷金返還のための法的知識」、そして「悪徳業者に騙されないためのポイント」までを、どこよりも詳しく、分かりやすく解説します。
読み終える頃には、退去時の不安が解消され、自信を持って手続きを進められるようになっているはずです。
1. 退去時のハウスクリーニング費用相場【間取り別・ケース別完全版】
まずは、最も気になる「お金」の話から始めましょう。ハウスクリーニングの費用は、主に「部屋の広さ(平米数)」と「間取り」によってベースが決まります。
以下は、退去後の「空室クリーニング(荷物が何もない状態)」における、2025年最新の市場価格です。
| 間取り | 広さの目安 | 相場料金(税込) | 作業人員・時間の目安 |
|---|---|---|---|
| 1R / 1K | ~25㎡ | 20,000円 ~ 35,000円 | 1名 / 3~5時間 |
| 1DK / 1LDK | 30~45㎡ | 35,000円 ~ 50,000円 | 1~2名 / 5~7時間 |
| 2DK / 2LDK | 45~60㎡ | 50,000円 ~ 75,000円 | 2名 / 6~8時間 |
| 3DK / 3LDK | 65~80㎡ | 75,000円 ~ 95,000円 | 2~3名 / 1日 |
| 4LDK以上 / 戸建 | 80㎡以上 | 95,000円 ~ 要見積 | 3名以上 / 1日~ |
例:50㎡の2LDKの場合 → 50㎡ × 1,100円 = 55,000円(税別)
この計算式の場合、汚れの程度に関わらず一律料金となるため、相場より高くなることもあれば安くなることもあります。契約書に単価の記載がないか確認しましょう。
居住中(在宅)と空室(退去後)で料金が変わる理由
よくある勘違いとして、「まだ住んでいるけれど、退去前にきれいにしておきたいからクリーニングを頼む」というケースがあります。
しかし、「居住中(在宅)」のクリーニング料金は、上記の「空室」相場よりも20%〜40%ほど割高になります。
- 家具や家電を養生(保護)する手間がかかる。
- 家具を動かしながら作業するため、時間が倍以上かかる。
- 機材を置くスペースが限られ、作業効率が落ちる。
そのため、退去に伴うクリーニングであれば、「引っ越し荷物を全て搬出した後の空室状態」で依頼するのが最もコストパフォーマンスが良い方法です。
追加料金が発生する5つの特殊ケース
基本料金以外に、以下の条件に当てはまる場合は追加費用(オプション料金)が発生する可能性が高いです。見積もり時に申告漏れがあると、当日トラブルの原因になります。
- メゾネットタイプ・戸建て(階段がある)
機材の持ち運びや、階段部分の清掃(手すりや掃除機がけ)の手間が増えるため、+5,000円〜10,000円程度加算されます。 - 窓ガラスの枚数が極端に多い・大きい
タワーマンションのFIX窓や、サンルームなどがある場合、標準仕様(1部屋あたり腰高窓1〜2枚想定)を超えるため追加となります。 - ヤニ汚れ・ペット臭が酷い
通常の洗剤では落ちないため、強力な業務用アルカリ洗剤の使用や、オゾン脱臭機などの特殊機材が必要となり、別途見積もりとなります。 - 備え付け家電の内部洗浄
エアコンの内部高圧洗浄、食洗機、オーブンレンジなどの内部清掃は、基本の「表面拭き上げ」には含まれず、オプション扱いが一般的です。 - ワックス剥離(はくり)
古いワックスが黒ずんでいる場合、一度全て剥がしてから塗り直す「剥離作業」が必要ですが、これは非常に手間がかかるため高額なオプション(1㎡あたり3,000円〜など)となります。
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2. クリーニング代は誰が払う?「特約」と「ガイドライン」の法的な仕組み
金額の次に重要なのが、「支払義務」の話です。「長年住んだのだから、大家さんが払ってくれるのでは?」「契約書にサインしたから絶対に払わないといけないの?」という疑問にお答えします。
国交省ガイドラインが定める「原状回復」の定義
賃貸トラブルのバイブルとも言える、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」。ここでは、以下のように定義されています。
原状回復とは
賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること。
少し難しい言葉ですが、簡単に言えば「普通に生活していて古くなった分(経年劣化)や、汚れた分(通常損耗)は、家賃に含まれているから大家さんが負担すべき。でも、不注意で壊したり汚したりした分は入居者が払ってね」ということです。
この原則に従えば、「退去時の専門業者によるハウスクリーニング費用は、次の入居者を迎えるための準備費用なので、本来は貸主(大家)が負担すべき」となります。
契約書の「特約」がガイドラインより優先される条件
「じゃあ、払わなくていいんだ!」と思うのは早計です。日本の賃貸契約の9割以上には、以下のような「特約」が記載されています。
「第〇条(特約):退去時のハウスクリーニング費用は、借主の負担とする。」
ガイドラインはあくまで法律ではなく「指針」です。契約自由の原則に基づき、以下の3つの条件を満たす特約は有効(=あなたが払わなければならない)とされています。
- 特約の必要性があり、暴利的でないこと(相場とかけ離れた金額でないこと)。
- 契約書に明記されていること。
- 契約時に、借主がその内容を理解し合意していること(重要事項説明などで説明されている)。
つまり、契約書に「クリーニング代借主負担」と書かれていてサインをしている場合、原則として支払う義務が生じます。ただし、相場(例えば1Kで10万円など)を大きく超える不当な請求に対しては、異議を申し立てることが可能です。
意外と知らない「減価償却」の6年ルール
クリーニング代とは別に、壁紙(クロス)や床(クッションフロア)の張り替え費用を請求されることがあります。ここで最強の知識となるのが「減価償却(げんかしょうきゃく)」の考え方です。
ガイドラインでは、壁紙やカーペットなどの耐用年数は「6年」とされています。
これは、「新品から6年経てば、その設備の価値は(会計上)ほぼ1円になる」という意味です。
- 入居年数が6年以上の場合: あなたが不注意で壁紙を破ってしまったとしても、その壁紙の価値はすでに「1円」です。そのため、高額な張り替え費用を全額負担する必要はなく、工事費(手間賃)の一部負担などで済むケースが殆どです。
- 入居年数が3年の場合: 価値は50%残っています。そのため、修繕費用の50%を負担することになります。
「タバコで壁が黄色くなったから、全面張り替えで10万円請求します」と言われても、「入居して6年以上経っているので、クロスの残存価値はありませんよね?」と交渉できる知識を持つことが重要です。
3. 敷金返還額が変わる!「借主負担」と「貸主負担」の境界線チェックリスト
ここでは、具体的に「どの汚れ・傷がお金を取られるのか」を分類します。退去前のセルフチェックにお使いください。
| 箇所 | 【貸主負担】(払わなくて良い) 経年劣化・通常損耗 |
【借主負担】(請求される可能性大) 故意・過失・清掃不足 |
|---|---|---|
| 床・畳 | ・家具や家電設置によるへこみ ・日照(紫外線)による変色 ・次の入居者のためのワックスがけ |
・飲みこぼしの放置によるシミ・カビ ・キャスターによる深い傷 ・引っ越し作業時のひっかき傷 ・タバコの焦げ跡 |
| 壁・天井 (クロス) |
・テレビ、冷蔵庫裏の電気ヤケ(黒ずみ) ・画鋲やピンの穴(下地が無事な場合) ・ポスター跡 |
・タバコのヤニ(黄ばみ・臭い) ・結露放置によるカビの拡大 ・釘やネジによる大きな穴 ・ペットのひっかき傷 ・子供の落書き |
| 水回り | ・給湯器等の設備寿命による故障 ・パッキンの経年劣化 |
・カビ(浴室・洗面台)の放置 ・水垢(鏡のウロコ)の放置 ・排水溝の詰まり(清掃不足) ・換気扇の油汚れ(ベタベタな状態) |
| その他 | ・網戸の自然な緩み ・鍵の交換費用(特約がない場合) |
・ペットの排泄物による臭い ・飼育禁止物件でのペット飼育痕跡 ・残置物(ゴミ)の処分費 |
なぜタバコとペットは高額になるのか?
タバコのヤニや臭い、ペットの臭いは、壁紙だけでなく、下地のボードや柱、エアコンの内部にまで浸透します。表面のクリーニングだけでは落ちず、「消臭工事」や「オゾン脱臭」、「下地材の交換」が必要になるため、費用が跳ね上がるのです。
これらは「通常の使用」とは認められないため、居住年数に関わらず全額借主負担となる判例が多くあります。
4. プロのハウスクリーニングは何が違う?料金の裏にある「技術」と「範囲」
「数万円も払うなら、自分で掃除したほうが安上がりでは?」
そう考える方もいるかもしれません。しかし、私たちプロが行うハウスクリーニングは、日常の掃除とは次元が異なります。その違いを知れば、なぜ料金が発生するのか納得いただけるはずです。
① 洗剤の強さと種類が違う
市販のマジックリンやカビキラーも優秀ですが、プロは汚れの種類(酸性・アルカリ性・タンパク質汚れ・油汚れ・サビ等)に合わせて、数十種類の業務用洗剤を使い分けます。
例えば、浴室の鏡についた白いウロコ汚れ。これは水道水のミネラルが固まった強固な汚れですが、市販洗剤ではなかなか落ちません。プロは専用の酸性洗剤とダイヤモンドパッド(研磨機)を使い、傷をつけずに新品同様の輝きを取り戻します。
② 「分解」洗浄による内部へのアプローチ
最も差が出るのがキッチン(レンジフード)やエアコン、浴室のエプロン(浴槽のカバー)内部です。
- レンジフード: ファン(羽根)やフィルターを取り外し、熱湯とアルカリ洗剤に浸け置きして、内部の固まった油をドロドロに溶かして除去します。
- 浴室エプロン内部: 浴槽の側面のパネルを外し、普段見えない奥底に溜まったカビやヘドロを高圧洗浄機で洗い流します。
これらは素人がやろうとすると故障の原因になったり、元に戻せなくなったりするリスクが高いため、プロに任せるべき領域です。
③ 時間の概念が違う
退去清掃は、次に住む人が「気持ちよく住める状態」までリセットする作業です。1Kの部屋であっても、プロが本気でやれば1名で4〜5時間はかかります。窓のサッシ(レール)の砂埃一粒、トイレの裏側のホコリ一つ残さない徹底的な作業は、引っ越し準備で忙しいお客様自身が行うには限界があります。
5. 安い業者には裏がある?失敗しないハウスクリーニング業者の選び方
インターネットで検索すると、「1K 15,000円!」のような激安業者も見つかります。しかし、安さだけで選ぶと、後で痛い目を見ることになります。
格安業者がコストカットしている「危険なポイント」
- アルバイト派遣: 十分な研修を受けていないアルバイトが来るため、仕上がりにムラがある。
- 損害保険未加入: 作業中に床を傷つけたり、水を漏らしたりしても補償されない。
- 洗剤・機材の節約: 安い洗剤しか使わないため、汚れが落ちきっていない(=管理会社のチェックでNGが出る)。
- 追加請求: 当日になって「汚れがひどい」と理由をつけて高額な追加料金を請求する。
結果として、「管理会社の検査に通らず、再クリーニング代を敷金から引かれた(二重払いになった)」というトラブルが多発しています。
見積もり時に確認すべき「魔法の質問」3選
優良な業者を見極めるために、電話やメールで以下の質問を投げかけてみてください。
- 「損害賠償保険には加入していますか?」
→ 即答で「はい」と言えない業者はNGです。 - 「当日、汚れ具合によって追加料金が発生することはありますか?」
→ 発生条件(ゴミ屋敷レベルなど)を明確に説明してくれる業者は信頼できます。 - 「不動産会社の退去立会い基準に対応していますか?」
→ プロなら「もちろん対応しています。もし指摘事項があれば手直しに行きます」と答えます。
6. 退去費用を極限まで抑えるための「事前準備」と「DIYの限界」
プロに頼むべき部分と、自分でやるべき部分を分けることが、費用削減の鍵です。
自分で掃除して安くなるケース、ならないケース
【安くなる可能性があるケース】
見積もりが「汚れ具合」によって変動する契約の場合です。特に水回りのカビや油汚れをある程度落としておけば、業者も「これなら通常洗浄でいける」と判断し、安く済むことがあります。また、ベランダのゴミや、部屋の隅のホコリを掃除しておくだけでも、心証は良くなります。
【安くならないケース】
特約で「クリーニング代一律〇〇円」と固定されている場合です。この場合、どれだけピカピカに磨いても支払額は変わりません。ただし、「過失による汚れ(カビや油の固着)」の追加請求を防ぐという意味では、自分で掃除しておく価値は十分にあります。
敷金を取り戻すための「退去立会い」攻略法
退去立会いは、敷金返還の運命が決まる重要な場面です。以下のポイントを抑えましょう。
- 立会いは必ず出席する: 業者任せにすると、借主負担でない傷まで請求されるリスクがあります。
- ガイドラインを持参する(スマホで表示でもOK): 交渉の武器になります。
- 「入居時からあった傷」を主張する: 入居時に撮った写真やチェックリストがあれば提示しましょう。
- 納得できない項目にはサインしない: その場で署名・捺印を求められても、内容に納得できなければ「持ち帰って確認します」と伝えてOKです。一度サインすると、合意したとみなされます。
退去立会いの基準をクリアする品質をお約束
K’sServiceは、不動産管理会社の厳しいチェック基準を熟知しています。
「再クリーニング不要」の一発合格品質で、スムーズな退去をサポートします。
7. よくあるトラブル事例と解決策(Q&A詳細版)
Q. エアコンから水漏れしていた跡があり、壁紙がカビてしまいました。これも借主負担ですか?
A. 微妙なラインですが、連絡の有無によります。
エアコン自体の故障は貸主負担ですが、水漏れに気づいていたのに管理会社へ連絡せず放置し、結果として壁紙を腐食させた場合、「善管注意義務違反(管理者としてやるべきことをやらなかった)」として、壁紙の修繕費は借主負担となる可能性が高いです。
Q. 入居時に敷金ゼロ(ゼロゼロ物件)でした。退去費用はどうなりますか?
A. 退去時に実費で一括請求されます。
敷金がないため、クリーニング代や修繕費を差し引く原資がありません。そのため、退去後すぐに請求書が届き、現金での振り込みが必要になります。相場を知らないと高額請求に驚くことになるため、事前の見積もりが特に重要です。
Q. 自分で手配した業者の領収書を見せれば、管理会社への支払いは拒否できますか?
A. 契約書の特約次第ですが、交渉は可能です。
特約に「貸主指定の業者に限る」とあれば難しいですが、記載がなければ「すでにプロの業者を入れて原状回復義務は果たしている」と主張できます。ただし、トラブルを避けるため、事前に「自分で業者を手配しても良いか」を管理会社に確認・許可を取っておくのが最善です。
8. まとめ:賢い選択で新生活を笑顔でスタートさせる
退去時のハウスクリーニングについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
重要なポイントを振り返ります。
- 退去時クリーニングの相場は、1Rで2〜3.5万円、ファミリータイプで5〜8万円程度。
- 原則は貸主負担だが、特約により「借主負担」が一般的。ただし法外な金額は拒否できる。
- 「6年住めば壁紙の価値は1円」など、減価償却の知識を持って交渉する。
- 安さだけで業者を選ぶと、仕上がり品質で揉めて逆効果になるリスクがある。
引っ越しは、新しい生活の始まりです。最後のお部屋の片付けでトラブルになってしまい、嫌な思い出を残すのは避けたいものです。
K’sServiceでは、お客様が気持ちよく退去できるよう、適正価格かつ高品質なハウスクリーニングを提供しています。
「この見積もりは適正?」「どこまで掃除すればいい?」といったご質問だけでも構いません。
原状回復のプロフェッショナルである私たちが、親身になってサポートいたします。